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リーダーやマネジャーが、在宅勤務で成果を上げるには?
~アセスメントで強み、弱みを見つける~

 

在宅勤務の課題

新型コロナウイルスの感染防止策として、在宅勤務、テレワークを実施する企業が増えています。通勤での移動がなくなり良い面もありますが、次のような課題点も見えてきました。

●勤務方法や勤務態度など考え方の違いにより、信頼構築やエンゲージメントに対する新たな課題が生まれている

●Web会議でその場にいないことにより、議題に集中できていないチームメンバーやリーダーが周囲に与えるネガティブな印象とそれに伴う会議の質の低下

●携帯メールやメッセンジャーではメッセージにすぐ返信することが期待されるが、物事をじっくり考えてから返信したい人とそうでない人の期待値のずれによる対立

 

上記以外にも、慣れないコミュニケーションツール、チームメンバー間の信頼関係の維持と構築、チームメンバーの仕事ぶりの観察などが挙げられます。同じ場所で勤務していたら問題にならないことが、勤務する場所が異なるだけで、今までのマネジメントの方法を変える必要性が出てきました。

 

バーチャルチームをリードするスキル

AMAのコース「バーチャルチームをリードする」の研修の中には、これらの課題の解決策のヒントになるものがあります。ここではその一部を紹介します。

バーチャルチームとは、同じ場所で勤務をしていないチームのことを意味します。

このようなチームをマネジメントするためには、下記のようなスキルを、効果的に適用することが重要です。

●テクノロジーを適切に活用してコミュニケーションを行う

●視覚的フィードバックがないという状況に適応する

●チームメンバー間で信頼を構築し、エンゲージメントを高めるための行動を増やす

●チームの発展段階がバーチャルチームではどう異なり、それをどう効果的に適用するかを学ぶ

●自分のパーソナルスタイルを変えて、チームメンバーとのつながりを向上する

 

スキルアセスメント

次のアセスメントで、あなたのバーチャルチームをリードする能力の評価をしてみてください。

リーダーとして自身がリモートから行っている行動について、実施している頻度を次の5段階で評価します。

 5:常に行っている

 4:頻繁に

 3:時々

 2:めったにない

 1:まったくない

 

項目A

●結果に基づいた評価制度を使用している

●自分が関係するコンフリクトは積極的に解消している

●チームのタスクや結果の進捗状況を頻繁にチェックしている

●仕事が確実に完了するように意識している

●トラブルが発生した時には常に対応している

 

項目B

●チームの強いアイデンティティを構築している

●チームの目的を明確にしている

●異なるバックグラウンドを持つ人と仕事をするとき、敬意を示している

●チームメンバーがステークホルダーと良好な関係を築くのを積極的に支援している

●チームメンバーのストレスレベルを常に気にかけている

 

項目C

●公正かつ効率的な意思決定プロセスを活用している

●人に敬意を持って接している

●オープンなコミュニケーションを促し、信頼関係を強化している

●約束したことは守っている

●グループや個人が称賛に値する際は、リモートな環境でも称賛している

 

項目D

●チームメンバーにタイムリーかつ具体的なフィードバックを提供している

●メールの使い方に対するコミュニケーションガイドラインを作成している

●各チームメンバーと1対1で会話している

●チームのニーズに応じたデジタルコミュニケーションツールを活用している

●チームメンバーのコミュニケーションスタイルを重視している

 

項目E

●相手の近況や考え方の理解を深めるための質問をしている

●キャリア開発コーチングをチームメンバー全員に少なくとも年に1回行っている

●チームメンバーを育成している

●メンバーが問題を解決しようとしている際に、質問をすることで視点を広げたり、考えをまとめたりして支援している

●メンバーがエンゲージメントとロイヤリティを高めるよう支援している

 

項目F

●主なステークホルダーとの関係を構築している

●他者との対立をタイムリーに解決するようチームメンバーに促している

●業務を進めるための効果的なプロセスとガイドラインを設定している

●メンバーが相互に関係を構築するよう促している

●メンバーに権限を与えている

 

A~Fの項目は、バーチャルチームをリードするための次のコンピテンシーごとに分けられています。

 A:結果を出す

 B:団結したチームを作る

 C:信頼を育む

 D:バーチャルコミュニケーションをリードする

 E:コーチングを通じてチームメンバーのスキルを高める

 F:対立をマネージする

 

項目ごとに5段階のスコアを合計してください。スコアの低い項目は、あなたがより効果的にバーチャルチームをリードしていく為に強化すべき行動項目です。日々の業務を振り返り、具体的な状況、相手を決めて、どのようにあなたの行動を変えるかを考えるのに役立ててください。

 

次回は、バーチャルチームをリードする際に、どのようにコミュニケーションの違いを意識して、コミュニケーションをとるべきかについて紹介します。

2020年3月19日
リモートで働く場合のコミュニケーション注意点 その1

2020年4月07日
リモートで働く場合のコミュニケーション注意点 その2

2020年04月17日
リモートで働く場合のコミュニケーション注意点 その3

2020年05月01日
リモートで信頼関係を構築するためのファーストステップ

2020年05月25日
リモートワークの定着により変わること


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