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リモートワークの定着により変わること

 

COVID19の影響により、リモートワークが一気に推進されるようになりました。リモートワークがこのまま定着すると仮定したとき、人々の働き方にどのような変化が起こるでしょうか。

 

どこでも働けるようになる

リモートワークの定着により、出勤をせずとも業務をすることが可能になります。これまで、通勤距離が原因で就職をあきらめていた企業であっても、働けるようになります。労働者は世界中のどこにいても業務ができ、場所で選択肢が縛られていた就職から解放されます。このことは、世界中の人が就職先の競争相手となり、人材間での競争激化を意味します。

 

人材の評価も変わる

リモートワークによって人材の評価も変化が起こるでしょう。
上司と部下の評価の場面で、部下が自身の評価を5段階で4に設定したのに対して、上司が5段階の2の評価を示したとします。なぜこのようなことが起こりえるのか、それは期待値の設定がしっかりとされておらず、上司は上司なりの、部下は部下なりの評価基準のもと評価をしいるからです。
オフィスで働いている際、上司は様々な情報を収集しています。目に見える成果だけでなく、その成果の過程での姿勢や努力にも一定の評価をしていることがあります。例えば、外部環境などの影響が大きく成果が出づらい状況下で、部下の数字での成果は満足いくものでなかったとしても、部下が周りを巻き込み、目標を達成しようあらゆる手をつくした過程を見ていれば、成果のみを評価することはないでしょう。このように、日本企業では数字や成果に表れない貢献や努力を評価することが起こっていると考えられます。これは見る人や感じ方によって左右される曖昧さを内包しています。

リモートワークが定着すると、その曖昧な部分、成果に表れない部分の情報を得る機会が極端に減少し、評価できなくなっていくと考えられます。日本企業の人事評価基準の見直しが必要になっていくことでしょう。

 

ニーズへの対応

リモートワークによって、社内外での業務の進め方は変化が起こるでしょう。これまで対面で行っていたことをリモート環境下で求められることにより、その方法や新しいアイデアの創出が必要となっていきます。その新しいニーズに対処するために、状況に合わせたクリエイティブな考えや、新しいスキル、知識が必要となります。

例えば、不動産業界を見てみると、これまではLDK重視の物件に人気が集まっていました。今は、リモートワークがしやすいように、オフィススペースを備え付けた戸建て販売に着手し始めています。今回のCOVID19騒動による世間の対応を見て、新しい働き方、生活の仕方へのシフトを先読みし動き出した事例です。これまでニーズとなっていなかったことがニーズになることへの対応には新しいアイデアが必要となっています。

社内ではどうでしょうか。日本企業では紙を使用する業務が多いですが、リモートワーク時紙の書類は使用できません。そのため業務データを同時に社員が閲覧できるよう、クラウド化の推進が必要になり、機密性のある情報ならばセキュリティの設定が重要になります。様々なプロジェクトに同時に関わる人も多く、スムーズに実施していくため適切なコミュニケーションツールを選定し運用、管理する必要があります。このように新しいニーズに対してクリエイティブに、そして実行するために新しいスキル、知識が必要になってきます。

 

リモートワークが定着した世界を想像してみる

リモートワークが定着すると、世界中の労働者が競争相手になり、その競争の中で活躍するため、成果や結果を競争相手より創出できるか、また変化する労働環境の中で新しいニーズに対処するためのスキル・知識を持っているかどうかがリモートワークの時代で活躍するために求められます。さらには、終身雇用で1つの企業に専業していた働き方から、人生100年時代と呼ばれ、パラレルキャリアへの注目も進む中、自分の強みや特徴を活かし、自己研鑽を継続しながら、1つの分野だけではなくいくつかの分野で成果を上げられる人材が求められ始めています。

リモートワークが定着した世界を想像してみましょう。大学を卒業したAさんは日本にいながらシンガポールのメーカーに就職、日本に本社を持つ企業に商品を販売しています。上司は中国人で市場の情報を届けてくれ、同僚の技術者はインド人で最新の技術情報を逐一教えてくれます。
先月、Aさんへの評価項目の1つ顧客満足度が下がっていました。分析したところ、顧客先で問題が発生したときのフィードバックのスピードに問題があることがわかりました。Aさんは改善のため、顧客の意見をリアルタイムに自動仕分けし、担当部門に振り分けるシステムの導入を提案しました。初めは苦労しましたが、新しいシステムによって顧客の満足度は徐々に上がり、Aさんの評価も上がっています。さらに顧客の満足度向上と、顧客のニーズをいち早く察知するために、課題を可視化する方法を実現しようと、効率化された業務の合間を縫って、新しい知識を学び施策を考えています。
Aさんの部署では月に2度全体会議があり、世界各地で働く同僚と情報を共有しています。今月の会議は、ヨーロッパでシェア拡大している日本企業への販売戦略であり、来週からAさんはフランス人のリーダーのもとプロジェクトを遂行することになりました。
会議を終え今日の業務が終了したAさんは、一息ついた後、サイドビジネスであるWebデザインの依頼メールをチェックしました。サイドビジネスで培っているスキルも新しいプロジェクトの役に立つかもしれないと考えながら、着替えをし、習慣であるランニングに出かけていきます。

リモートワークの定着した世界ではこのような働き方が当たり前になっているかもしれません。

 

戦略は学習し続けること

どのような世界が待っているかは私たちにはわかりません。しかし、わからないから何もしない、変化を受け入れない、と思考のふたを閉じてしまえば新しい世界での活躍は難しいでしょう。わからないが、こうなるかもしれないと変化を予測し、自分の強みや特徴を把握し、継続した学習をすることは、あなたが求められる人材でい続けること、変化の激しい時代であなたが活躍していくことを手助けしてくれるでしょう。

 

貴社において人材育成に関して悩みごとがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。

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