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オリンピックのボランティアって準備期間にどんなことするの?

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今回は、少し軽いタッチで、身近な出来事について書いていこうと思います。

皆さんはオリンピックのボランティアがどのような準備をするかご存じですか?
私の家族に2020年オリンピックのボランティアがおり、COVID-19前からいろいろ話を聞いていました。どうやら、応募して受かると英語のテストや集団インタビューを行い、その後に担当が決まります。私の家族は海外からの要人のサポートという役割になったとのことでした。

英語とマナーのe-Learning
COVID-19が日本で広がる前は、準備としてボランティア参加者が集合して1、2回オリエンテーションを受けます。そこで役割やルールの説明、スタッフ向けの制服配布、e-Learning学習ツールの提供がありました。その後はCOVID-19の影響のせいか、これ以外の準備は特にないらしく、昨年準備が始まってから多くの時間がe-Learningに費やされました。このe-Learningの内容は、英語とマナー、担当する業務に関する学習だそうです。私は、海外展開を加速させたいがまだできていない企業が行っていたグローバル人材育成施策を思い出しました。実際オリンピックのボランティアの方たちは、国内外から来るオリンピック関係者や観戦者のサポートが中心業務なので、もしかしたら日本の本社に勤務していて海外現地法人と仕事をする人たちの業務に似ているのかもしれません。

英語とマナーよりも重要なこと
だとすると、学習する内容としては、このe-Learningには一番重要な内容が抜けています。それは、常識や前提が異なる人とコミュニケーションがとれる能力を養う内容です。

もちろん、語学力はある程度のレベルは必須ですが、日本の教育で高校または大学を卒業していれば問題ないレベルかと思います。また、仕事で成果を出すためにはこの他にも、仕事の専門知識、マネジメント能力、プロジェクトマネジメント力など、それぞれの役割に求められる能力は必須です。この2つ以外で海外と仕事を進めていくのに共通して重要なことは、常識や前提が異なる人とコミュニケーションがとれる能力、一言で表すと異文化対応力です。

特定の国・文化圏で生まれ育つと、その文化圏の文化的特徴が当然のこととなり意識することなく自分の言動に反映されます。わかりやすい例としては、日本でのビジネスマナーにある名刺交換です。日本で社会人になった人は、初対面の人と名刺交換をする際、両手で名刺を受け取ることが正しいマナーと学びます。しかし、これが海外になると、初対面でも名刺交換をしない場合があります。また、名刺交換をする時には机の上に置いて渡す、など日本では非常識と思われることが当然として行われている文化圏があります。このような文化圏で日本式の名刺交換を行おうとすると、逆に非常識と思われてしまうこともあります。

このように、国・文化圏によって常識とされることが異なります。このことを十分に理解し、自分の言動の基になる文化、そして、コミュニケーションをとる相手の言動の背景にある文化の存在を認識することが重要です。相手の言動を常識、非常識などと表面的に判断することなく、相手の意図を理解すること、自分の意図を明確に相手に伝えることを意識することが、異文化対応力の基礎となります。

さて、このブログを書いているのは、オリンピックが始まる前で、公開されるのはオリンピックの終わりごろになります。実際にこの異文化対応力を学習せずにオリンピックボランティアをする私の家族がどのような体験をしてきたのかは、また別の機会に紹介しようと思います。

 

 

異文化対応力に関連したブログ

世界的に見て消費者と労働力の中心を担っていくミレニアルズとは
https://www.quintegral.co.jp/blog/blog_20170510/

国・地域を越えてグローバルで共通の人材育成プログラムを
https://www.quintegral.co.jp/blog/blog_20171101/

グローバル人材育成研修を成功させる仕掛け
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筆者紹介
加藤洋平(カトウ ヨウヘイ)
クインテグラル株式会社 取締役

クインテグラルの前身であるAMAの日本支社に2008年に参加し、組織開発、グローバル人材育成、次世代リーダー育成、などさまざまな学習理論に基づき幅広いソリューションを構築、提供している。人の可能性を最大限開花させるお手伝いをすることをミッションとし、日々の業務と継続的な学習をおこなう。

 


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