日本たばこ産業株式会社

JTの人事戦略:グループならではの多様な価値観をお客様に提供するグローバル成長企業として

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TVのコマーシャルの映像からも見て取れるように、いち早く事業運営のグローバル展開を推進している日本たばこ産業株式会社。
たばこ広告の禁止や路上喫煙防止条例等、たばこ業界には厳しい規制が課せられる中、視点の変換や、人材育成の強化に取り組み、変化をバネに事業展開を行なっている。 常に前へと力強く進む日本たばこ産業株式会社において、組織の財産とも言える人財をどのような信念のもと、育成に取り組んでいるのか。たばこ事業本部マーケティング&セールスサポート部に所属する次長 浪打俊哉氏にお伺いします。

日本たばこ産業株式会社

設立 1985年4月1日
資本金 1000億円
売上高 6,134,695百万円(2010年3月期の連結業績)
従業員 (連結)49,665名(2010年3月31日時点)
    (単体)8,961名(2010年3月31日時点

事業概要

1985年に創立された日本たばこ産業(JT)は、事業の中核であるたばこの製造・販売に加え、医薬(次代の柱)、食品(時期の柱)と、3つの事業を展開している。
たばこ事業においては、研究・製造・販売まで、長年に渡り培ってきた技術・ノウハウは世界トップレベル。
「JTグループならではの多様な価値観をお客様に提供するグローバル成長企業」を長期ビジョンとして掲げ、今後更なるグローバルな事業展開に力を入れている 。

日本たばこ産業株式会社(以下JT)の中での、浪打さんの役割を教えてください。

たばこ事業本部の「マーケティング&セールス」というバリューチェーンの川上と川下を担う部門の人事チームに所属し、部門内の人事を担当しています。JTではコーポレート人事部に加え、事業部門ごとに人事担当部署があります。私の役割は、マーケティング&セールス部門における人事戦略の策定や仕組みの構築とそれを実行していく現場のキーポジションへの落とし込みです。また、戦略的人財配置にも携わっています。昨年の7月に現在の営業体制がスタートしましたが、その際、強化すべき点として「営業力」「人財育成力」の2点が上がり、研修チームとともに研修システムの改革に着手し、現在も継続して取り組んでいるところです。

マーケティング&セールス部門における「営業力」「人財育成力」の課題とは?

たばこの健康被害懸念、喫煙にまつわる規制強化、たばこ税の増税などによって喫煙を取り巻く環境が大きく変わってきています。さらに、Taspoシステムの導入でお客様の購買行動が変わり、それに伴って売り場環境も変わり、我々の営業体制、営業手法も変化へのスピーディーな対応が求められています。過去はたばこ小売店や自動販売機といったBtoCが主要な販路でしたが、コンビニエンスストアを中心としたBtoBが主流となりつつある現在は、「売り場を科学する」「営業を科学する」ということをきちんとやっていかなければなりません。
これまでは、入社してからの約3年間に限って言えば、当社の人財育成は本社での研修も含め非常に手厚く行われていました。しかし4年目になり自分の担当エリアをひとりで回るようになると、一人前の営業マンに育ったと見なされ、「あとは日々のOJTの中で成長しなさい」と、よくも悪くも人財育成においては放任主義の状態だったのです。
このように、本来は市場に対応した営業スキルをその都度確認し、付与すべきところを、実際には現場のOJTに任せきりになっていました。「人と人とのつきあい」という、極端に言えば昔の営業スタイルでOJTが成し遂げられてきた結果、現在望まれる営業スタイルとの間に多少の齟齬が出てきています。
では、その次にいつ研修を受けるのかと言えば、長い空白期間があり、いきなりマネジメント研修です。つまり、組織として研修を体系立てて構築し、その時々に応じて必要な知識・スキルを継続的に付与していくということがマーケティング&セールス部門では行われていなかったのです。 その反省を踏まえ、昨年7月に新体制を導入する際、事業戦略に基づいて人財育成・研修体系を整備するよう当時のトップが号令をかけました。「ひとりの人財育成にかける費用をいまの十倍にしろ」。これは当時のトップの言葉です。それだけ人財育成が緊急課題だったのです。

全体を俯瞰するような視座の高い仕事をスタッフ部署で行い、様々な経験を積み上げながらマネジメント職へ育成する。

人財育成・研修の基となる事業戦略とは?

昨年度まではA:エリア(area)、B :ブランド(bland)、C: チャネル(channel)、の頭文字をとった「ABC戦略」を立てていましたが、新体制への移行を機に今年からD:ドゥーを加え「ABCD戦略」としました。今後は市場環境の変化を確実にとらえ、戦略の確実な遂行に重点を置こうということで、本年度から「展開力」をスローガンのひとつに掲げて戦略の最大化と実行を進めていきます。
「展開力」に先立ち、二年前からスローガンに掲示されているのは「当たり前のことを徹底する」「数字にこだわる」という言葉です。「数字にこだわる」について説明を加えると、JTはもともと官業であり、競争がなかったということに由来すると思うのですが、「競争に勝つ」「負けたくない」という気持ちが弱い傾向にあります。そこで「目標」「売上」「シェア」といった数字に目を向けさせ、徹底してこだわるよう言い続けてきました。結果として、1985年の民営化以降、初のシェア奪回を果たし、さらに二年連続でシェアを伸ばしました。しかし、社員の誰もが徹底して数字にこだわっているかといえば、まだ自信を持ってそう言い切ることはできません。競合他社との競争が激化していく中で、さらなる意識の徹底が必要です。
このように課題を明らかにし、戦略を組み立て直した上で人財育成の改革に着手しました。

人財育成の改革は、どのようなことから始められたのですか。

最初に、マーケティング&セールス部門の「人財憲法」を制定しました。マーケティング&セールス部門として求める人財を定義したうえで、「人財育成の目的は、個々の人財価値の向上、継続的利益の創出、組織力の向上にあること」「人財育成とは、社員の仕事を通じた成長を促す行為であり、その手段は、OJT・キャリアパス・研修の有機的連携であること」「人財育成の最終責任は直属の上司にあること」「人財育成の基本はOJTにあること」など、マーケティング&セールス部門として組織的・継続的に人財育成に取り組むことを宣言したのです。そして特に、「OJT×キャリアパス×研修」、この三つの掛け算を、人財育成の手段の柱としました。
OJTについては、全マネジメント職に「営業現場において、自分が所属している営業部の実績を上げていくためには何が必要か」と問い、業務におけるロールモデルと、それを着実に継続的に実行していく仕組みを確立しました。そのうえで、上司は部下をどのように指導していくのかといった具体事例の共有まで含めた研修プログラムを組み立て、効果的なOJT手法の付与を行いました。

キャリアパスについては、10年ほど前からライン営業に重きを置いた人事運用を行ってきたのですが、元来、当社で行われていた、「ライン営業とスタッフ部署を行き来しながら、将来は中核の営業部長や主要スタッフマネジメント職に就く」という形に戻しました。背景・状況からいえば、かつてのライン営業偏向型のキャリアパスモデルは正しい選択だったと思います。しかし、当時とは異なり、営業現場一本槍の経験しかないマネジメントでは激変する市場環境に通用しなくなっています。営業力には長けていても、変化をとらえ、戦略を立て、リーダーシップを発揮するという部分で力が足りないのです。そこで、もう一度キャリアパスモデルを元に戻し、全体を俯瞰するような視座の高い仕事をスタッフ部署で行って、様々な経験を積み上げながら、マネジメント職へ育成するようにしました。

人財育成改革に伴い、若手社員の全員に個人面談を行って、一人ひとりのキャリアパスを作られたと伺いました。

はい。人財憲法で定めた「人財育成の責任は上司にある」「人財育成は職場で行われる」という基本方針に基づき、どういう仕事を与えて、どういう方向で伸ばしていくか、どのように知識・スキルを付与していくのかを、仕事ベースによってきちんと決めようと考えたことがきっかけです。もちろん、過去の反省を踏まえ、営業一本槍のキャリアパスという環境で育ってきた若手社員の棚卸しをこのタイミングで行い、個々の適性を踏まえた適切なキャリアパス計画を再構築したいという背景もありました。人数的には、20代社員約250名全員の面談を行ったことになります。
キャリアパスをOJTにつなげていくために「固有名詞管理」を徹底する、具体的には、面談による個人の適性チェックのもと、「こういうキャリアパスにはこれが足りない」「そのためにどういう仕事を与えていこうか」という議論を本社と現場の人財育成担当部署とで行って、全員のキャリアパスを計画していくことにしたのです。実際の面談は、コーポレート人事部と我々人事チーム(いずれも本社)のふたつの人事部門によって複眼で人財を見ることとし、その結果を踏まえて策定したキャリアパス計画案を、現場の人財育成担当部署とすり合わせるというかたちを取りました。現場の人財育成担当部署はどうしても営業マンとして優秀かどうかという視点で人財をみてしまいますが、そこに本社の人事部門が入ることによって、スタッフ業務も含めた幅広いキャリアパスの中でその人財をどう活用していくか、という視点を加えることができます。この取り組みは今後も毎年継続し、1年ごとに計画をローリングすることで、個々人の成長をモニタリングする仕組みになっていきます。
加えて言えば、この面談は「フラグ管理」にも関連しています。

研修効果を最大化するために受講前の上司による動機付けが大切。それぞれの研修がどういった目的で行われるのかを一覧にした研修マップを公開。

フラグ管理とは?

主要ポストに進むと目される人物に旗を立てたうえで、キャリアパスコントロールとOJTで育てる仕組みを構築したのですが、キャリアパス面談は、そのプログラムに進むべき人財のチェックも兼ねています。
三十代になると、主要ポストの後継者育成の人財プールがはじまります。主たる目的は、本社のチームリーダー、支店の企画部長、支店の中核営業部長、この三つのカテゴリーのミドルマネジメントを計画的に育てることです。フラグを立てられた優秀な二十代は、三十代を迎えた時にこの人財プールに組み込まれるのです。そして3年後、あるいは5年後に役割を担うべく、本人の能力とポテンシャルを見極めながら、ポストに必要な知識、スキル、マインドといった諸要件に足りないものを付与し、ギャップを埋めるための計画的なOJT 、キャリアパス、研修を与えていきます。人財プールをつくり、候補者を育てていく過程では、実際には狙ったポストから漏れてしまう人財も出てきます。しかし、そこへ向けての育成は十分になされているので、仮にそのポストにつけなかったとしても、別のポストで力を発揮できるポテンシャルは十分身につけているというとらえ方をしています。

構築された研修体系とは?

人財育成のベース、言い換えれば、全体的な底上げとなる「必須型研修」と、それを補強する「選抜/選択型研修」というコンセプトのもとで研修体系を構築しました。
「必須型研修」は大きく三つのカテゴリーに分かれます。一つは、「ラインにおける各階層網羅型の研修」として、ある階層に到達すると必ず受講する研修です。これによって、入社初期段階のみに手厚く行ってきた従前のかたちを、あらゆる年次で研修の受講機会を得ることができるようになりました。二つ目は「対象職種全員受講研修」という特定の職種に限定した研修です。例えば、営業マンに対して、その時々で必要となる知識・スキル等を営業マン全員に付与するといったかたちの研修になります。最後は「若手育成時研修」と銘打って、入社から数年間のなかで全ての業務のベースとなるビジネススキルを中心とした研修を行っています。

また、「選抜/選択型研修」は二つのカテゴリーに分類しました。一つは、「業務遂行に必要な知識・スキルの補強研修」です。これは、より専門的な業務遂行のために、上司が必要と判断した社員を外部研修等に指名・派遣するものをいいます。二つ目は、「キャリア形成に必要な知識・スキル・意識の補強」のために行われる研修です。先程ご紹介した、人財プールやフラグ管理において優秀と目される社員に対して、人財育成担当部署の指名に基づいて、ハイレベルな外部研修で他流試合を経験させるといったものになります。
いずれの研修においても、受講前の上司による動機付けが研修効果の最大化に寄与しますので、それぞれの研修がどういった目的で行われるのかといったことを一覧にした研修マップを公開していますし、受講後は、研修で得たスキル・知識・意識のフォロー確認を行うとともに、その成果が仕事に活用されるようOJTに繋げ、受講者本人は研修で得た知識・スキルを自身の業務遂行に反映させるよう積極的に行動し、成果へとつなげます。

今回、「選抜/選択型研修」の一つとして、AMA公開セミナーを選んだ理由を教えてください。

ひとつの視点として、グローバル人財を育成することを考えた結果です。AMAはその意味で、我々のニーズにマッチした非常に使い勝手のよい会社だったのです。一例を挙げれば、AMAの研修プログラムは英語でも受講可能であり、今後、海外に派遣する人財には、英語のプログラムを受けさせるといったこともできます。

AMAの「ストラテジックプランニング」「ビジネスプレゼンテーション」を上級レベルの研修プログラムに採用した理由は? 

「ストラテジックプランニング」からお話ししますと、そもそも、上級レベルにおけるロジカルシンキングの研修プログラムとしては、意思決定支援等の戦略提案を行う視座の高さを求めていました。AMAのプログラムは、戦略策定に限定した上で、視座の高さ・テーマともに当方のニーズにマッチしていたことと、パイロット版の受講者評価から、上級編として一定の水準に達しており、キャリア形成において効果的なプログラムであるとの評価を得たことを理由として採用しました。
次に「ビジネスプレゼンテーション」ですが、米国プログラムの直訳版であることが魅力でした。当初、入門レベルのプログラムとして採用しましたが、入門レベルとしては内容が難しいものの、「論理的に語る」→「魅力的に語る」の2ステップのプログラムが次期マネジメント層に適合する視座の高さを提供しているものとし、「上級レベル」用のプログラムとして採用しました。

プログラムに参加する人財は、どのように選出されたのですか?

「ストラテジックプランニング」「ビジネスプレゼンテーション」とも、プログラムには、将来を嘱望する人財を選んで参加させました。各部署、チームにおける中核メンバーで、将来大きな事業戦略を立てる役割を担うと目されている将来のビジネスリーダークラスを選抜しました。この選抜基準は今後も変わりません。いずれも上級レベルのプログラムとして位置づけており、そういった意味では誰でも受けられるプログラムではありません。戦略を立てる部署において、上司が部下に対し、その時の業務に必要だと判断した人財を選出します。時には、我々人財育成担当部署のほうから、その人財の将来のキャリアにおいて、どこかで一回きちんと戦略のフレームを体系的に学ばせておきたいという場合、その人財を指名するということもあります。

「顧客志向」「品質へのこだわり」「多様な力を結集する」。これらを愚直に体現するのがJTに求められる人財。

企業内セミナーという選択もあったかと思いますが、公開セミナーを選択された理由は?

「他流試合」の意味合いがあります。他の会社の方々は何を考えているのかを理解し、ともにセミナーに参加することで一緒に刺激を受け、各部署にそこで得たものを持ち帰ることによって、部署全体にそれを伝播させられたら、と考えました。
自分自身、かつて公開セミナーに半年、一年かけて参加したことがありますが、社内にはない視点を得られ、それはいまの仕事にもいきています。また、同じプログラムに参加し、ともに学んだ他社の方々とは、いまでも交流があります。

セミナーに参加した方のご感想はいかがでしたか?

ストラテジックプランニング」については、参加者から「体系的に戦略を学ぶという点において、非常に勉強になった」という声を聞いています。一方で、「せっかく研修を受けても、OJTにおいて上司が戦略フレームをしっかり理解していないとつらい」という声もありました。私の部下も「ストラテジックプランニング」のプログラムに参加しているので、私自身、機会があれば受けてみたいです。そして、同じフレームをベースにして話ができればいいと思っています。 また、「ストラテジックプランニング」「ビジネスプレゼンテーション」ともに二日間のプログラムなのですが、ボリュームがかなりあるという声が多く上がりました。

ストラテジックプランニングセミナーにご参加頂いたJT参加者からの実際の声

  • 全体を通じて難しい内容ではありましたが 先生の説明の解りやすさと熱意で、とても有意義な時間でした。アメリカでは3日間のセミナーを日本では2日間にまとめているだけあり、少々時間がきつかったですが、その分自分で復習を して、実務で活かせるように、自分でハッパをかけたいと思います。
  • 事例等の紹介により、内容やその本意を理解するのに大変役立った。
  • 通常の業務内で行なっているステッププロセスだが、プロセスの内容として、改めて「漏れ」がないか、行なっていないチェックを見直しできたことが良かった。

もともと欧米では三日で行われる研修を、日本版では二日にカスタマイズしています。

非常にスピード感を持って進んでいくので、そういう意味でレベルが高いと受講者は評価しています。事例が多くワークする時間もけっこうあったようです。 AMAのプログラムに限らず、いずれの研修プログラムにおいても、受講後はOJTで実践をはかって学習効果を最大化するよう、我々にはモニタリングしていく義務があります。

JTのマーケティング&セールス部門の将来を担う人財として、必要な能力要件を教えていただけますか?

「視座の高さ」と「論理性」。重要なのはこの二点です。これは、個人的にはマーケティング&セールス部門の人間なら誰もが当たり前に備えているものにしたいと思っています。タフさや行動力も必要です。加えて、将来の営業体制や手法を見据えれば、一人ひとりのマネジメント力が必要になってくるとも思っています。
社全体でいえば、弊社のJTG-WAYは、求める人財像といっても過言ではありません。 「顧客志向」「品質へのこだわり」「多様な力を結集する」。これを愚直に体現するのが、求められる人財といえます。この三つの言葉は、JTグループで昨年整備し、明文化したものです。奇をてらった表現ではありません。とってつけたものではなく、JTという組織の根底にずっと流れている行動規範であり、何十年と長きに渡って、我々が当たり前のこととしてやってきたDNAです。それを整理してシンプルな言葉に集約しました。
たとえば三つ目の「多様な力を結集する」というのは、国籍云々だけではなく、年齢、性別、雇用形態、価値観等、あらゆる面において垣根を取り払うという意味があります。上司は部下の価値観を否定せずに、ちゃんと受け入れろ、ということなのです。ですから、JTでは若いスタッフが「こういうことをやりたい」というと、たいがいやらせてみるという良き風土があります。

JTには「自由度の高い企業」というイメージがあります。

もちろん、ちゃんとした裏付けもなく何でもやらせてみるわけではありません。なぜそれがやりたいのか、説得力を持った明確な理由があることが前提ですが、自由に発想し、チャレンジしていくことができる環境がJTにはあります。
また、「いちばん現場に近い我々がやる」というのが基本。マーケティング&セールス部門の人事チームについて言えば、制度はコーポレート人事部がつくりますが、運用や企画は我々に預けられています。自分たちで研修プログラムを企画して、実行していくという自由があり、基本的に人財育成は部門に任されています。
コーポレート人事部が主管するものとしては選択制・手挙げ制の研修プログラムがあって、部門を問わず希望者は上司に許可をもらって申請し、許可が出れば参加することができます。しかし我々マーケティング&セールス部門としては、それだけでは足りない。だから自分たちで研修体系を構築し、プログラムを実施しています。
いま、個人的に思っているのは、部門全体に言える傾向として、物事をロジカルに考える、論理的に構造化してとらえていく力が少し足りないように思います。ロジカルシンキングはあらゆる仕事のベースです。「必須だから全員受けろ」というくらいの強い気持ちで、ビジネスのすべてのベースになるロジカルシンキングのプログラムは部門所属社員全員に受講させたいと思います。 「OJT×キャリアパス×研修」を通して、JTを日本における最高の「人財輩出企業」にしていきたいというのが、我々人事チームの目標です。

インタビューを終えて・・・。

これまで公開セミナーへの参加形態は、組織に属するビジネスパーソン個人が外部セミナーを選択し、会社の承認を得て参加するというものが主流でしたが、ここ最近になって、組織の人事担当者またはラインマネジャーが戦略的にセミナープログラムおよびスタッフを選び、参加させるというケースが増えてきています。日本たばこ産業株式会社マーケティング&セールスサポート部の浪打氏は、「他社の考えを理解し、ともに切磋琢磨し、そこで得た価値観を自社に持ち帰る。公開セミナーには『他流試合』としての意義がある」とおっしゃいます。 「JTグループが存在するこの世の中は、多様な自然・社会・人間から成り立っており、そうした世の中の多様性を認めてこそ、お客様にとって価値ある『ブランド』を生み出すことができる」。これはJTグループミッションにある言葉です。必要な知識・スキルを付与させるだけにとどまらず、ダイバーシティの実践の場として公開セミナーを戦略的に活用するという発想を、JTの強さを示すひとつの例として受け取りました。

2010年7月取材 ライター:野崎稚恵

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