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「グローバル戦略を立てたが、それを実行できる次世代経営幹部がいない」
「海外拠点のリーダーがすぐに辞めてしまう」
—こうした課題は、単なる人事の問題ではありません。
それは、企業の中長期的な競争優位性を揺るがす「経営危機」に直結しています。
本質的な問題は、多くの日本企業に残る「メンバーシップ型」の人材マネジメントが、
スピードと変化が命のグローバル競争において完全に限界を迎えていることです。
この記事では、次世代リーダー育成が失敗する根本原因を突き止め、
グローバル競争を勝ち抜くために不可欠な「戦略起点」の人材マネジメント(戦略人事)の核心的な考え方と成功法則を解説します。
【目次】
次世代リーダー不足が招く「経営危機」:グローバル企業が抱える課題
「メンバーシップ型」はグローバル競争では機能しない
【戦略人事の核心】VUCA時代を勝ち抜く「戦略起点」の人材マネジメント
グローバル戦略を確実に遂行できる次世代幹部を輩出する育成プログラム
次世代リーダー不足が招く「経営危機」:グローバル企業が抱える課題

世界的な競争が激化し、環境や事業、戦略が刻々と変化するVUCA時代において、
企業の中長期的な競争優位性を築くためには、経営戦略と連動した人材マネジメントが不可欠です。
しかし、多くのグローバル企業、特に日本企業では、次世代経営幹部育成において深刻な課題を抱えています。
これらの課題が、いかにして育成の失敗に繋がるのかを見ていきましょう。
- 育成への躊躇
- 国外拠点では人材の流動性が高く、「育成しても辞める」という懸念から、投資に踏み切れないことも多いです。
- 国外拠点では人材の流動性が高く、「育成しても辞める」という懸念から、投資に踏み切れないことも多いです。
- 戦略遂行の観点の欠如
- 育成すべき人材の要件が不明確なままになり、
「戦略を達成する人材の育成・獲得」という観点が不足しがちになってしまいます
- 育成すべき人材の要件が不明確なままになり、
この状況を打破するには、従来の「古い育成の仕組み」そのものを変える必要があります。
「メンバーシップ型」はグローバル競争では機能しない

次世代リーダー育成がうまくいかない根本原因は、
多くの日本企業に根強く残る「メンバーシップ型人材マネジメントシステム」というレガシーにあります。
しかし、このシステムによって、なぜ現代の競争環境で通用しなくなっています。
それはなぜでしょうか。
- 日本企業特有の「人材起点」レガシーの限界
- このシステムは、終身雇用、年功序列を柱とし、「人を育てて上に引き上げる」という人材起点のアプローチで
安定的な成長を支えました。 - しかし、スピードと変化が命のグローバル競争において、このメンバーシップ型は完全に足枷となります。
環境変化に適応できなかった結果、「戦略遂行」の観点が抜け落ち、
必要なポジションに必要な人材をアサインできない状態に陥っているのです。
- このシステムは、終身雇用、年功序列を柱とし、「人を育てて上に引き上げる」という人材起点のアプローチで
- パラダイムシフト:「適材適所」から「適所適材」へ
- 旧来の「人材起点」は、「人材育成を行ったうえで、その人に合った職務に任命する」という「適材適所」の発想でした。
- グローバル競争を勝ち抜くためには、これを逆転させる必要があります。
それでは具体的に、どのような発想の転換が求められるのでしょうか。
【戦略人事の核心】VUCA時代を勝ち抜く「戦略起点」の人材マネジメント

環境・事業・戦略の変化によって求められる人材は刻々と変わっていくため、
これからの時代は「戦略」を起点に人材マネジメントを行う戦略人事が不可欠です。
この戦略人事を実現するための核となる2つの要素について解説します。
- ポジションマネジメント(適所を定義)
- 戦略を実現するために、組織に必要な職務を明確化し、職務要件・人材要件を定義する
- タレントマネジメント(適材を育成)
- 定義された職務要件に基づき、人材の発掘・育成を促進し、優秀人材を早期登用する
これらを連動させることで、経営戦略の羅針盤に沿って人事施策(採用・配置・育成)を実行する、真の戦略人事が実現します。
グローバル戦略を確実に遂行できる次世代幹部を輩出する育成プログラム

「戦略起点」で人材を定義した後は、それを確実に実現する育成プログラムが必要です。
次世代経営幹部育成では、全従業員向けの一律な研修ではなく、戦略に紐づいた個別最適化が成功の鍵となります。
具体的な育成プログラムを設計する上でのポイントを見ていきましょう。
-
戦略との連動:企業のビジョンと戦略を達成できる人材要件として、次世代リーダーの育成を位置づける
- 個別最適化:拠点の経営課題や事業環境に即した要件を定義し、個々の人材に応じて育成方針・機会をカスタマイズする
- 多面的な情報収集:研修やアセスメントを通じ、長期にわたって多面的な人材データを集積し、
幹部ポジションへのフェアなアサインメントに貢献する
まとめ
グローバル競争の激しい時代において、旧態依然とした「メンバーシップ型」のマネジメントでは、
刻々と変わる戦略を遂行できる次世代リーダーを輩出することは困難です。
「戦略起点」に基づき、ポジションマネジメントとタレントマネジメントを連動させることで、
貴社のグローバル戦略を確実に実行できる組織体制を構築し、グローバル競争に勝つ体制を実現しましょう。
このパラダイムシフトをどのように実現し、貴社に最適な育成プログラムを設計・実行するのか。
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