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「頑張らないこと」の大切さ
このブログを書いている今日は、3月11日です。2011年の東北大震災から11年がたちました。11年前は、毎日オフィスに出勤していました。今はほとんど自宅からリモートワークです。今あの地震が来たら、小学校に2人の娘を迎えに行き、出勤している妻と連絡をとろうと試みていると思います。コロナ禍やウクライナ情勢のニュース、そして日々の生活に埋もれがちです。しかし、岩手県で生まれ育った私としては、風化させないよう毎年思い返し、必要なことは子供達にも共有しなければならないと考えています。
11年前の記憶
2011年3月11日は、西新宿の高層ビル街にあるオフィスに出勤していました。経験したことのない大きな揺れが来た時、天井の天板の一部が剥がれ落ち、周辺の高層ビルが風になびく樹木のようにゆらゆらと揺れているのを見て恐怖を覚えました。
地震、津波が引き金となった福島の原発事故では、風評も含め多くの被害が出ました。ウクライナのチェルノブイリ原発が、今まさにロシアとウクライナの争いの渦中にあり、多くの人や環境が後世にわたり被害を受け続けるような事態は何としても避けなければなりません。自然災害や戦争などで、平和で平凡な日常が一瞬で奪われてしまうことが、遠くの国の出来事とも言い切れないと感じています。
「頑張ってはいけない」
昨年101歳で他界した祖母がよく言っていた言葉で、今も思い返しては自分に言い聞かせているものがあります。
「頑張ってはいけない」
当時20歳くらいだった私は、真意を理解できませんでした。それから何年もたち、年齢を重ねるごとに、この言葉の重みや大切さが身に染みるようになってきました。田舎町で農業をしながら生活してきた祖母は、当然、台風や水害などの自然災害を乗り越えてきたし、戦争も経験しています。「頑張ってはいけない」の真意は、こうでした。「私たちくらいの能力で、頑張って周囲の人たちから抜きん出ようとして、仮に勝てたとしても大したことはない。だから、周りに勝つことよりも困ったときに周りが助けてくれるように普段から誠実に接しなさい」
周囲に助けを求められる環境
いざというときに助けてもらえるように普段の振る舞いや言動に気を付けるというのは、言うは易く行うは難しです。しかし、何かあったとしても周囲に助けを求めることができると考えると、気持ちがとても楽になります。家庭でも、企業組織でもそれは同じなのだと思います。安心できる、心理的安全性のある環境では、良いコミュニケーションがとれ、発想も豊かになり、組織の生産性が上がり、精神衛生上も健全になると思います。今、私は環境を整える側の立場にいますが、このブログを書きながら、まだまだ出来ていないと痛感してしまいます。平和で、良い意味で平凡な場を整えることを意識して、精進しなければと改めて感じました。
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